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PC: Macファンです.仕事の都合でWindowsに乗り換えていましたが,2009年にMacに戻ってきました.

習い事: 合気道の稽古にはまっております.2015年7月に参段の免状をいただくことができました。



略歴

長野県松本市に生まれる(1965年)

上智大学文学部社会学科卒業(1990年)

東京都立大学大学院社会科学研究科社会学専攻修士課程修了(1992年)

東京都立大学大学院社会科学研究科社会学専攻博士課程満期退学(1995年)

東京都老人総合研究所社会学部門研究助手

東海大学健康科学部社会福祉学科専任講師

東海大学健康科学部社会福祉学科助教授

放送大学社会と経済専攻助教授

明治学院大学社会学部社会学科教授(2006年より現在に至る)

 
 

【研究テーマ】


2018年度の研究テーマは下記の通りです。


(1)社会空間構造分析

 1975年から1990年までの東京大都市圏を対象として,社会構造と生活構造を可視化する主題図と,複数の主題図の背後に潜在する構造を探るKS法クラスター分析を用いて分析し,少子高齢化・脱工業化・グローバル化といった社会変動の中で,東京大都市圏の社会空間構造がどのように変化したのか。その変化の方向を記述したのが『新編東京圏の社会地図1975-90』(倉沢進・浅川達人編)でした(この本は,第4回日本都市社会学会賞(磯村記念賞)を2005年9月6日に受賞しました)。

 上記の研究は,東京大都市圏をヘリコプターから眺めるようなマクロな視点から行われました。それに対して,東京大都市圏のそれぞれの地域社会で展開されている日常生活世界を,生活者の視点から描き出す研究がコミュニティスタディであり,いわばミクロな視点からの研究ということになります。東京大都市圏の社会空間構造の変化の中で,京浜工業地帯というコミュニティがどのように変容したのかを分析したのが『東京大都市圏の空間形成とコミュニティ』(玉野和志・浅川達人編)です。

 その後,1990年から2000年の変化を分析した論文が「東京圏の構造変容―変化の方向とその論理―」(『日本都市社会学会年報』vol.24 2006年,pp.57-71)であり,東京大都市圏の各地域社会がそれまで持っていた各々の特徴が薄れ,都心からの距離という経済的な要因によって各地域社会が特徴付けられる傾向が強まったことを指摘しました。また, 2000年から2010年の変化の方向と要因を探ることを目的として,2014年のISA横浜大会において主題図を用いた報告を行いました。

 そして,1990年から2010年までの社会空間構造の変化を,縦断的に分析し,東京大都市圏の社会空間構造の変容を検討しました。その結果は,英文雑誌で報告しました(Tatsuto ASAKAWA, 2016, Changes in the Socio-Spatial Structure in the Tokyo Metropolitan Area: Social Area Analysis of Changes from 1990 to 2010, Development and Society, Vol. 45, No. 3, 2016, pp.537-562)。

 次は,2020年の国勢調査(大調査)の結果が開示される2023年以降に,2010年以降の変化について検討したいと考えています。

 

(2)FDs研究

 近年日本で深刻化しているフードデザート(食の砂漠,Food Deserts)問題を社会学,地理学および栄養学の視点から学際的に分析するとともに,問題解決に向けた提言を行うことにも取り組んでいます。この研究は,茨城キリスト教大学の岩間信之先生を研究代表者とする研究グループにおいて行っており,私は社会空間構造とFDsとの関連の分析を担当しています。

 2015年度は,茨城県牛久市を対象地域として2013年度に行った大規模な配票調査のデータをマルチレベル分析を用いて解析し,問題解決に向けた提言ができるよう研究を深化させます(この研究は,シンフォニカ統計GIS活動奨励賞(2012年2月14日)を受賞しました)。

 2017年度より,各商店の充足度調査を加味した新しいフードデザートマップの作成と,充足度を加味したアクセスとSocial Capitalが食品摂取多様性得点にどのような影響を与えるかを,マルチレベル分析によって捉えることを試みています。この分析結果については,現在,『フードシステム研究』に論文を投稿中です。

 

(3)被災地復興支援活動

 東日本大震災が引き起こした大津波によって,住民の約1割が死者・行方不明者となるという甚大な被害を受けた岩手県大槌町。この地域にある吉里吉里という集落を,2011年4月以来定期的に訪問し,復興支援活動を行ってきました。社会学者として復興支援活動にどのような貢献ができるか,被災地の復興を社会学はどのように捉えることができるのか。そのことを念頭において,研究を進めてきました。

 吉里吉里在住の藤本俊明さん,岩手大学の麦倉先生,早稲田大学の野坂さんと一緒に企画し実施した,「大槌町災害復興公営住宅調査」については,最終報告書ができあがりました。本WEBサイトの「調査報告書」ページからダウンロードできますので,ご覧ください。

 

(4)都市空間と格差研究

 2015年度からは,早稲田大学の橋本健二を研究代表者とする研究グループにおいて,社会的な格差が地域的にも拡大していると言えるか否かを分析しています。2018年度は,日本社会学会大会において,研究グループの研究成果の報告をする予定です。

 

(5)都市計画制度の成果と形成過程

 首都大学東京の饗庭先生を研究代表者とする研究グループにおいて,東京23区を対象として,都市計画がどのような意図で策定され,どの程度実現され,どのような社会空間構造ができあがったのかを研究しています。私は500mメッシュ(4次メッシュ)を表章単位として主題図を作成し,社会空間構造を明示することを担当しています。

 

(6)交通インパクトと都市・地域社会の構造変動

 2014年度より,日大の後藤範章先生を研究代表者とする研究グループにおいて,交通機関の発達に伴って社会空間構造と生活構造がどのように変化したかを,東京大都市圏に加えて,福岡,長野という地方都市においても研究するプロジェクトを行っています。2018年度はこれまでの研究成果を著書にまとめて公開する準備を進めています。

 

(7)内なる国際化プロジェクト

   現代の日本社会では,外国につながる人々がたくさん暮らしています。「日本人」「外国人」といった二分法では捉えることができない多様な人々が暮らす社会を,快適にするためには何が,なぜ,どのように必要か。それを考え,実行に移せる人材の育成を目指したプロジェクトを行っています。このプロジェクトは,2018年度より明治学院大学の学長プロジェクトとして,採用されました。

 

(8)持続可能なまちづくり研究

 鹿児島県南大隅町で活動している岬グループと,鹿屋市にある「やねだん」を定期的に訪問し,持続可能なまちづくりについて研究を重ねています。

 また,比企郡・入間郡にまたがる地域(「ひきいる地域」と呼んでいます)に,自給循環型ライフスタイルを基軸としたコミュニティを提案することを目的とした「ひきいるPJ」に浅川研究室も2009年度より参加しています。

 

(9)対人援助研究

 東海大学勤務時代の同僚であった村田久行先生と一緒に対人援助研究所を立ち上げ,医療・看護・福祉・教育などの対人援助の現場に役立つ実践的な研究を行っています。



 

研究概要